フローチャートの種類

業務の質を左右する!フローチャートを作成しよう

何種類かありそれぞれ特徴が異なる

何種類かありそれぞれ特徴が異なる

元々は情報処理に用いられる「JIS(日本工業規格)」

JISは情報処理の流れを表したもので、フローチャートとして用いる場合は「処理」「判断(分岐)」「定義済み処理」の記号をメインに使います。本来、業務プロセスではなく情報処理の流れを追うものですが、図式の使い方に縛りがないので応用範囲が広い点が特徴です。古くから存在するものですが、現在でもアルゴリズムの基礎を学習する際に用いられるなど、幅広く普及しています。

国際標準でもある「BPMN形式」

BPMN形式は業務の作業者や関係者が共通で理解しておくべき内容をまとめたものです。業務の始め方や役割分担、各担当の業務内容、顧客とのやり取りなどをフローチャートに記載します。シンプルな構造ですが表現力の幅が広く、実行言語の生成が可能です。なお、モデリングには3つのレベルが想定されており、目的に応じて使い分けられます。

グラフィカルに表す「データフロー図」

データの流れをグラフィカルに表すものです。データを処理するプロセスは丸(バブル)で表現されるため、別名「バブルチャート」と呼ばれます。主に構造化システム分析や設計に用いられるフローチャートで、外部を含めて各業務がどの組織、人、システムなどに関連しているのかを明確にできます。

記号の種類が少ない「NOMA方式」

日本人の三枝氏(元経営協会理事)が提唱した作図方式です。工場の工程分析表を基にまとめられており、フローチャートの知識がない人でも理解しやすい点が最大の特徴です。事務、業務改善、マニュアル、上場申請書類などの業務フローで用いられます。記号の種類が少ないので、習得までの時間が少なく済みます。ただし、説明文の追記が必要になることが多く、その点をデメリットと捉えられるケースも少なくありません。

歴史のある「産能大式」

日本で最も歴史が古い作図方式です。2008年に実施された内部統制制度化以前は、上場申請書類の「Ⅱの部」に関する業務フローを作成する際に欠かせないものでした。記号やルールが多いので習得までに時間はかかりますが、余計な説明文などを記載せずに済むなどのメリットがあります。幅広い目的で活用されており、細かい事務作業や業務手続を表現する際に適しています。基本的に横書きで、工程や時間経過を「左から右へ」の流れで記載します。

シンプルな「業務フローチャート形式」

図形の意味を覚える必要がなく、読み手のスキルに応じたシンプルな構成のフローチャートです。書式にはこれといったルールが設けられておらず、単純なものであれば図形は四角形のみで済みます。複雑な業務プロセスにおいては、判断図形やシステム図形、他プロセスへの接続図形などを追加する形で作成します。

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